プレスリリース
クアルトリクス、悪い体験での損失額と
生活費高騰の中で消費者が
顧客体験に求める調査の結果を発表
〜日本では悪い顧客体験で890億ドルの損失のリスクに
オンラインサービスは6割が「変わっていない」と回答、
コールセンターでの満足度は待ち時間ではなく担当者の「共感」「親切心」〜
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【2022 年 12 月 9 日 東京発】
クアルトリクス合同会社(本社:東京都千代田区、カントリーマネージャー:熊代 悟、以下 クアルトリクス)は、悪いカスタマー エクスペリエンス (顧客体験) による損失額について調査したグローバルの年次調査「悪い体験後に起こること:2022年版」と、生活費高騰の中で消費者が顧客体験に求める調査の結果を発表いたします。
クアルトリクスの調査機関 XM 研究所(XM Institute) が行った年次調査では、質の悪いカスタマーエクスペリエンスによって、日本での消費者との商取引収益の3.3%にあたる約890億米ドル(2022年12月7日時点で約12兆2,450億円)が損失するリスクであることが明らかになりました。また、消費者が「過去90日間の中で非常に悪い顧客体験をした割合」は7%と、諸外国と比較して低いものの、およそ半分(47%)が悪い体験の発生後にそのブランドへの支出を減らすか、支出を完全に止めると回答しています。
一方、昨今の生活費高騰という状況下において、消費者が顧客体験に求める内容について日本在住者を対象に調査を実施したところ、「出費すべきものの優先順位を見直した」との回答が53%と、半数を超える結果となりました。こうした中、特定のブランドから製品やサービスを購入する決め手となる要因については、「値段」(31.4%)「品質」(26%)「商品購入の手軽さ」(19%)が上位に来るものの、一方で「カスタマーサービス」(3.8%)・「多様な支払いオプション」(4.8%)・「返品ポリシー」(2.3%)等、購入検討から購入後までにわたる顧客体験が決め手になるという意見も一定数おり、見過ごすことができない結果になりました。一連の顧客体験を通じてロイヤルティを高め、ファンとなった「同僚・友人の勧め」が決め手になるという意見も3.5%を占めています。
また、コロナ禍で多くの企業がオンライン上でのカスタマー・サービスの向上を目指す中、日本在住者の約6割が、オンライン上で受けたサービスの質について「変わっていない」と回答。「少し低下している」 または 「著しく低下している」との回答も13%と、オンライン上でのサービスが消費者の期待に沿うことができていない事態が浮き彫りとなりました。オンライン上での体験が期待に沿った場合に「より多く消費するか」「よりロイヤルティが向上するか」との質問に対して、「少し同意する」「著しく同意する」と答えた割合が、それぞれ29%と40%となっています。この結果からは、オンラインサービスの向上はロイヤルティの向上につながることがわかります。そのため、オンライン サービス向上の目標や KPI を消費金額ではなくロイヤルティの向上に変更するなど、オンラインでの消費者のニーズを見定める必要があると考えられます。
クアルトリクスでは XM 研究所 と、世界29カ国・地域で企業が消費者のロイヤルティを獲得するためには何が必要であるのか探っており、その結果を「グローバル消費者トレンド」として毎年公開しています。今年のレポートからは、コールセンターでの顧客満足の鍵は、担当者が「共感してくれるか」「親切か」が重要なファクターとなっており、従来重視されていた「待ち時間」よりも満足度を上げる要因になることがわかっています。クアルトリクスでは、「人間的に振る舞うこと」、つまり消費者は企業に対して、より深く、より人間的なつながりを求めるようになっていることがわかったと結論づけています。
クアルトリクスのCX ソリューション ストラテジー シニア ディレクターである久崎 智子は次のように述べています。
「今回の調査からは、顧客体験の向上には、カスタマージャーニーの中で・またオムニチャネル上で顧客体験が顧客の気持ちに寄り添っているかどうかを再考すること、お客さまの意向を想像するのではなく、実際のお客さまの声に寄り添って考えることが重要であるということが改めて判明した結果となりました。
これからの体験管理には、これまでのKPIをもう一度ゼロベースで考えること、そして顧客に対して『何を求めているのか』と単純に聞くのではなく、『今どういう気持ちか』『目的を達成するまでに負担がどれくらいだったか』とリアルタイムで声を聞き続けること、またなぜ顧客がそのような意見・感情を抱くのかその背景を解釈する力を育みながら、経営層も巻き込み顧客体験を向上させることが必要となります。ビッグデータに頼らず、一部の顧客の声だとしてもまずはその声を聴き続け改善していく、それを繰り返すことでロイヤリティの向上や他社との差別化にも繋がるはずです」
詳細情報について
・2023年度版の「グローバル消費者トレンド」は、こちらの特設ページからダウンロードが可能です。
・また、12月15日(木)15 時より、本レポートなどを解説したウェビナーを開催します。参加申し込みはこちら のページで受け付けています。
・2023年の体験管理に求められる7つの考え方については、こちらのブログ記事をご覧ください。
調査について
・「悪い体験の後に何が起きるのか:2022年版」は、 2022 年8月から9月にかけて実施された調査を基にしており、日本在住の18歳以上の回答者1,199人から回答を得ました。
・昨今の生活費高騰という状況下において消費者が顧客体験に求めることについての調査は 2022 年10月に実施され、日本在住のフルタイムで働く18 歳以上の回答者1,006人を対象としています。
・2023 年度版 グローバル消費者トレンドレポートは、2022 年第3四半期に実施されたグローバル消費者調査から得られたデータに基づいており、日本を含む世界29カ国・地域、33,000名以上の消費者を対象としています。
以上
■クアルトリクスについて
クアルトリクスは、企業や組織のエクスペリエンス・データ (X-data™)の収集から管理・分析、およびそのデータに基づくアクションに至るまでを同じプラットフォームで運用を行うテクノロジープラットフォームです。Qualtrics XM Platform™は、チーム、部門、組織全体がビジネスに欠かせない顧客、製品、従業員、ブランドという4つの主要なエクスペリエンスを一つのプラットフォームで管理するのみならず、アクションへつなげるシステムです。世界中の大企業16,750社超に、継続して人々に愛されるプロダクトの提供や、より多くのロイヤルカスタマーの獲得や、素晴らしい従業員文化の創造、あるいはアイコンとなるブランドを創るためにクアルトリクスを利用いただいております。顧客の中にはフォーチュン100企業の85%以上、米国のトップ100ビジネススクールの99校が含まれます。詳細と無料アカウントについては、www.qualtrics.com をご覧ください。
■クアルトリクス合同会社について
クアルトリクス合同会社は、2018年に国内で事業を開始した、Qualtrics LLC(本社: 米国ユタ州プロボ)が100%出資する日本法人です。
所在地 :東京都千代田区丸の内1丁目5ー1 新丸の内ビルディング 37F
代表者 :熊代 悟
事業内容:日本におけるクアルトリクス 製品の販売・サポート・導入支援
URL :www.qualtrics.com/jp/