TOWA + クアルトリクス
CX と EX を組み合わせた
相乗効果による事業成長を
クアルトリクスで実現
相乗効果による事業成長を
クアルトリクスで実現
TOWA における導入効果
社内メンバーに対する
顧客視点の導入
CX・EXデータの
分析による
業績向上施策の立案
ペーパーレス化・
情報共有改善の推進
導入の背景
京都府に本拠地を持つ TOWA株式会社 (以下、TOWA) は、1979 年創業の半導体製造企業です。半導体生産の業界標準となった「マルチプランジャシステム」をはじめとする多くの独自技術を開発してきた同社は、世界的なモノづくり企業として高い評価を獲得してきました。厳しい環境で使用される半導体を「温度、湿度、衝撃」から保護する役割を担う同社の半導体製造技術は、AI・5G・ロボティクスなど最新技術の急成長にともなう半導体需要の高まりを受け、急成長を続けています。
グローバル規模での更なる成長を支えるため、またその成長を支える従業員のニーズを把握し、より働きやすい環境を形成していくため、同社はクアルトリクスのカスタマー エクスペリエンス (CX)・従業員エクスペリエンス (EX) ソリューションを導入しました。
グローバル規模の
顧客・従業員ニーズの
的確・迅速な把握のために
顧客・従業員ニーズの
的確・迅速な把握のために
受注生産型ビジネス モデルを採るTOWAでは、顧客ニーズの迅速・正確な把握が成功のカギを握ります。一方で、国外での売り上げが 9 割を占めるなど、世界各地に顧客企業を持つ同社では、地理的な距離感のため、顧客との緊密な連絡によるニーズの把握に困難が生じる事態に直面していました。
「当社は海外での売り上げが9割を占めるなど、世界各国にお客様企業を持っています。そのため、まずはお客様を訪問してヒヤリングを行い、そこから受注・生産という流れを採っています」と、同社取締役執行役員・営業本部担当本部長の三浦宗男氏は説明します。「このため、お客様のニーズをより迅速に把握し、素早く適切なアクションにつなげていくことができる環境づくりが重要と考えました。」
「当社でも以前から顧客満足度調査を実施してきたのですが、実施や分析の負担もあり、やや形骸化してしまっている傾向にありました」と、同社で顧客向けサーベイを担当している営業戦略部・営業推進課の牧野絵里奈氏は振り返ります。
また、半導体市場では、業界は広いようで狭い一面があり、従業員の同業界内転職が頻繁に発生する傾向があります。「取引先企業の方々はもちろん、当社の顧客担当者をはじめとする人材が取引先や関連企業に転職することも珍しくない、という特殊な事情があります。結果として同じメンバーと長期的に関わる可能性が高くなるため、当社での悪印象は、比較的小さな問題であっても短期間でグローバル規模で業界に広がってしまうリスクがあります。このため、良好な職場環境を維持して従業員エクスペリエンス (EX) を向上させる必要性を強く感じていました」と三浦氏は説明します。
EX 向上の必要性をさらに強めたのが、2020 年前半から世界規模で本格化したパンデミックでした。「コロナ禍により、国外顧客への直接訪問はもちろんのこと、海外拠点を訪問することさえ不可能となってしまいました」と同氏は振り返ります。
困難な状況にもかかわらず、コロナ禍による「巣ごもり需要」にも後押しされ、同社は過去最高益となる売上利益を達成することに成功しました。「国内拠点から充分なサポートが提供できない中でこのような結果を出すことができたのは、海外拠点の従業員が全力を尽くしてくれた結果であり、当社の成長が国外勤務メンバーに支えられていることを痛感しました」と同氏は語ります。「このような背景から、当社で働くメンバーのニーズを細かに把握し、働きやすい環境を作り上げることで、モチベーションを高く保ちながら働いてもらうことができるようにしたい、との思いもありました。」
同社が注目したのが、クアルトリクスが提供するCX・EX 向上のためのエクスペリエンス管理 (XM) ソリューションでした。
「当社は、文化的にも言語的にも多様なバックグラウンドを持つお客様に対して、良質なカスタマー エクスペリエンスを提供していく必要があります。クアルトリクスのソリューションは、バイアスのかかった声、異なる地域・言語から顧客のニーズを本社で正しく把握することを可能にしてくれるソリューションであると感じ、導入に至りました」と同氏は説明します。
優先度の高い領域を特定し
顧客からの評価向上を実現
顧客からの評価向上を実現
TOWA では、第一回目となる顧客向けのリレーショナル サーベイ (顧客の声を定期的に把握し、顧客が会社全体に対してどう感じているかを理解することを目的として実施される調査) を 2023 年 1 月に実施しました。
今回の調査では、設備導入前から見積・発注のプロセス、納品や設置後までに及ぶカスタマー ジャーニーの全体を通じた同社に対する感情を理解することを目指し、約 650 顧客を対象にメールで調査を配信しました。「回答率向上のためのリワード等も利用しましたが、何よりも海外スタッフの顧客への働きかけが回答率を押し上げ、平均を上回る約 43% の回答率を獲得することができました」と三浦氏は振り返ります。
結果を受け、特に改善が必要な領域として浮かび上がった「見積・発注時」「発注後」のエクスペリエンスをより効果的に改善するため、同社では同年 9 月にトランザクショナル サーベイ (特定の取引に関する顧客の認識を理解することを目的として実施される調査) を実施しました。
優先して取り組むべき領域を決定する上でも、クアルトリクスのサービスが活用されました。「クアルトリクスの CX エキスパートによるコーチング・アドバイザリー サービスを利用したことで、キードライバー分析から課題の抽出・改善活動までを、約数か月の短時間で実施することができました。また、サービスの一環であるワークショップの実施で、他部署の巻き込みもスムーズでした」と同氏は語ります。
クアルトリクスのアドバイザリー サービスの活用により、キードライバーとして抽出された「見積もり提出までのスピード」「納期までのスピード」を優先課題と定めた同社では、6 月に各項目の改善プロジェクト チームを立ち上げ、改善活動に取り組みました。結果、同 9 月に再度実施されたトランザクショナル サーベイでは、見積提出スピードに対する評価が 67% から 75%、納期に対する評価が 75% から 88% と、改善が認められました。
また同社では、見本市などの展示会での CX 改善を目的としてクアルトリクスのソリューションを活用しています。「受注生産を基本とする当社では、受注の前段階としての展示会・試作活動を非常に重視しています」と三浦氏は説明します。「当社のブースにお立ち寄りいただいたお客様の声をクアルトリクスで収集し、回答を営業担当者などの関係者に即時展開しています。」
顧客の声を聞くための接点を増やし、より迅速・きめ細やかに顧客対応を行うことで、ビジネス チャンスを拡大することが期待されているほか、紙ベースのアンケート廃止にともなうペーパーレス化の実現・情報共有スピード改善などの効果もみられています。
「以前の紙ベースでのアンケートでは、集計作業自体を展示会の会期終了後にスタートしていたため、対応が後手に回ってしまう傾向がありました」と、同社営業戦略部・営業推進課の河村友美氏は説明します。「クアルトリクスのソリューションでは、寄せられた回答をリアルタイムで集計でき、Microsoft Teams との連携もできるため、展示会に参加しているメンバーに対して迅速にアンケート回答内容の情報共有を行うことができました。」
従業員がやりがい・働きがいを
感じながら営業活動・サービスを
提供しやすい環境を構築するために
感じながら営業活動・サービスを
提供しやすい環境を構築するために
TOWA では、CX 改善の担い手となる従業員に働きやすい環境を提供するため、EX 向上のための活動も開始しました。
「コロナ渦の影響により、海外で勤務するスタッフと直接顔を合わせることが不可能になってしまったほか、国内でも営業前線の声を直接聴く機会は減ってしまいました。また、従業員の側からも『フェイストゥフェイスではなかなか本音を口にすることができない』との声もありました」と三浦氏は説明します。「『10 年後売上高 2 倍』という高い目標の達成に向けた基盤づくりとして、従業員がやりがい・働きがいを感じながら、営業活動・サービスを提供しやすい環境を構築したいとの思いがありました。」
同社では、クアルトリクスが提供する EX 25 ドライバー設問に、3 問の固有設問を加えた従業員エンゲージメント サーベイを、2023 年 9 月に実施しました。国内外の従業員を対象として実施されたこの従業員エンゲージメント サーベイで全社的な課題として浮き彫りになったのが、「グローバルな教育体制」「オープンなコミュニケーション」でした。
「本拠地から地理的に離れている地域で勤務する従業員とは、顔を合わせて会話する機会も自然と少なくなってしまうのが実情です。そのような背景もあってか、特に国外の従業員から『新しいツールなどを使用開始する際には、一方的に送ってきて終わりではなく、きちんとトレーニングを提供してほしい』という声が上がっていることがわかりました」と同氏は語ります。
「経営層などの上層部ばかりでなく、日々現場で働く従業員、それも入社間もないメンバーや若年層のメンバーからの生の声を吸い上げ、さらに分析まで行ってくれるクアルトリクスのツールがあってこそ、このような意見を改善に活かしていくことが可能になったのではないかと考えています。」
EX と CX を組み合わせて
事業の成長を実現
事業の成長を実現
同社での利用拡大には、クアルトリクス所属メンバーからの支援が重要な役割を果たしました。「クアルトリクスの担当者に業務フローを共有し、抱えている課題を相談することで、当社の視点に立った手厚い支援を受けることができました」と、同社市場開発部・販促課の生田遥氏は振り返ります。
「ソリューションを利用する中でも、担当のテクニカル アカウント マネージャーから積極的な提案やサポートを受けることができました」と牧野氏は説明します。「もともとは紙ベースで実施していた展示会での顧客アンケートも、クアルトリクスの担当者からの提案と支援に基づいて実施したことで、スムーズにペーパーレス化を実現することができました。」
加えて同社内では、顧客の声に触れた社内メンバーの意識変革もみられているといいます。「生産・開発部門など、通常お客様に直接接することのない従業員からも、『自分自身の業務に対するフィードバックとなり、モチベーションが上がった』『評価結果やコメントから自身の業務上で改善すべき点が理解でき、今後取り組むべき内容が具体的に見えた』など、調査対象となった約 8 割のメンバーから『意識の変化があった』との回答がありました。また、約 6 割のメンバーが、『顧客視点からの考え方をすることができるようになった』と回答しました」と河村氏は語ります。
「お客様からの評価と社内の認識とのギャップを理解できたことから、そのギャップを埋めていく活動にもモチベーションを保って取り組むことができるのではないかと考えています」と三浦氏は説明します。
同社では、今後も従業員エンゲージメント サーベイを定期的に実施しながら、拠点や勤務年数、担当業務ごとの課題に対し、改善策を検討・実施していく予定です。
三浦 宗男 氏
TOWA株式会社
取締役執行役員 営業本部担当 営業本部長
当然、顧客企業の存在なくしては業績向上はあり得ません。しかし、顧客に商品を販売するためには、従業員ひとりひとりが自信を持ち、活き活きと働いてくれない限り、絶対に商品も売れません。CX を向上させるためには、EX の向上が欠かせません。このふたつの要素を組み合わせ、両方を向上させることで、事業やシェアをさらに拡大させていくことが可能になると考えています。
常に技術革新が求められる半導体分野において、TOWAは世界のトップを走り続ける超精密金型技術を核に最先端の技術を開発し、お客様のテクニカルパートナーとして共に歩んできました。
創業当時から変わらないモノづくりへの飽くなき挑戦。その想いは、京都から世界へ。
TOWAは“次世代”をフィールドに、顧客ニーズの1/4歩先を見据えたクォーターリードで半導体の未来を創造するイノベーションを起こし、世界中の人々に、より豊かな暮らしを実現します。
会社名: TOWA株式会社
設立:1979年4月17日
代表者:代表取締役社長:岡田博和
資本金:8,942,950,207円 (2023年3月31日現在)
事業内容:半導体製造装置・精密金型の開発・製造・販売、ファインプラスチック成形品の販売、レーザー加工装置の販売
地域
アジア太平洋/日本
会社規模
大規模
ビジネスタイプ
B2B